Tech

個人PaaS環境のためのツールとVPSを調べた

要約

タイトルの通りのことをしたので備忘録を兼ねて書いてみました。
VPSはAdvin Serversを使うことにしましたが、まともに運用するものは日本リージョンならVultr、欧米リージョンであればHetznerにしそうという結論になりました。
PaaS用のツールとしてはEasypanelがUX的に最高でしたが、Zero Downtime Deploymentという側面で個人としては上手くいかなかったため、元々使っていたDokkuになりました。

サーバー

理由は忘れましたが昔調べたときからVultrが良い、という記憶だけが残っており、今回の調査でも所感としては変わらなかったです。ただ格安系のVPSと比べてしまうとVPSの中ではまともな値段に感じるのでもう少し雑なサービスでいいから安くならないかなと思い安めのものを探しみました。

このあたりは調べたりコスト比較したりしていると円安が〜ってなりますね…。

(以下Advin/Vultrはアフィリエイトリンクを貼っています。Vultrの方は支払い方法を登録すると14日有効期限のお試し用$100がもらえるらしいです)

Contabo

  • 日本リージョンもあり、思ったより知名度がありそうだった激安系サーバー
  • 調べてみるとあまり評判もよくなく、初期セットアップフィーや月額が最低料金という所で試しづらく試せていないです。

Advin Servers

  • vs Contaboみたいな感じで検索したら何か見つかるんじゃないかと思いながら検索していた所見つけたサーバー。
  • 最終的に一旦これを使っています ( $8 で 4vCores / 16GB / 120GB NVMe / 500GB Bandwidth )
    • Bandwidthが大きいタイプも日本リージョンにはあるのですが、そちらはディスク速度が相当遅く解約しました
  • 日本リージョンは在庫がほとんどなく、在庫が補充されても意外にも一週間以内には売り切れていたりします
  • 格安系は全体的にディスクの速度が計測の値によるものの1/2~1/50くらいに遅く、操作しててもひっかかりを覚えたりすることもありますが、その中でもましなものを見つけました
  • 日本でも2種類あるうちの一つは契約後に共有のためか速度がどんどん落ちていたので解約しました…。
  • もしかしたらContaboと大差ないスペックかもしれません。今のところトラブルは特にないです

Vultr

  • ディスク速度が格安系と比べるとめちゃくちゃ早いです。
  • 周辺サービスも結構色々あるという所では、VPSにしたい範囲で予算はある、みたいな場合はやっぱりおすすめな気がします

Xserver VPS

  • 割と国内では新たしいVPSで、調べた限りでは現状では一番性能が良さそうに思えました
  • 新しいサービスなためか、3年縛りとかだと結構安いのですが、3年同じスペックで持っておきたいことってそんなにあるんだろうか…とそういった面では計算に入れることはできませんでした
  • 調べた感じでのスペックは良さそうでしたが、メンテナンスで特定のサーバーだけかもですが、近々で複数回再起動が発生していそうな雰囲気があったのでやめておきました。(こんなもんなんですかね…?)

Hetzner

  • 調べた際の評判がとても良く、価格が格安系とまとも系の中間の価格帯で、スペックも丁度真ん中くらいでした
    • 唯一メモリの速度が若干遅かったのが気になりましたが、その他はよかったです
  • マイニング系を禁止してそうでしたが、そういう所も共有サーバーの一般利用者としては嬉しいです
  • データセンターが北米・欧州でよければ一番バランス良かったです。
    • 試しにサービスもおいてみましたが、100ms以上西海岸サーバーでも増えてしまうので、やっぱり引っかかりを感じるなと思いつつ世界にサービス展開するとこういうことも考えないとだよなと考えたり逆にこの環境で開発したほうがいいんじゃないかと思ったりもしました

PaaS用ツール

全体的にここはHeroku Alternativeを全体的に意識しているっぽいものの色々試した結果外でイメージを作ったほうが安定するのとポータビリティが良いので、Dockerの管理とReverse proxyの自動化をしてくれつつゼロダウンタイムデプロイのみの範囲をサポートするもう少しシンプルなものはないかな〜(贅沢)というのが最後まで残りました。
以下のほとんどがOSSツールではあるのでそれこそ自分で作ってみるとかもいいのかもしれない…ですね。

Dokku

  • 割と結構前からあるやつで使ったことのあるやつ
  • UIは標準では付属しておらず$900程度の買い切り
  • ほとんどCLIから操作しないといけないので手間なものの一番制約が少ない&オープンソースで困ったときに追える(多分)という所で最後は一周回ってこちらになりました
  • 今回のリストの中で dokkuのnginx proxyのみがブルーグリーンデプロイメントみたいな仕組みになっており、求めていたゼロダウンタイムのデプロイ挙動をしたのが決め手になりました
    • 他のproxyにすると同様に若干のダウンタイム(コマンド実行からサーバーが待機状態になるまでの間にトラフィックが流れエラー画面になってしまう)があるのでリリース初期からあるnginxが一番安定しているように感じました。その他Caddy/Taerifik等が用意されているもののデフォルトのnginxが安定しているので使う人がいたら変えないで使ったほうが良さそうです
    • 逆にこのあたりが妥協できれば後述のeasypanelがおすすめです

Caprover

  • dokkuとの対比で出てくるオープンソースでUI付きのもの(UI付き、という所でよく比較されている)
  • Private Container Registryからのデプロイや簡単なDBのバックアップに課題がありそうだったので断念しました
    • このあたりのissueもなんだかやり取りが怪しかったので、合わない気がしてしまいました
    • とはいえ結構人気があるように思えます

Coolify

  • 一番新しいOSS系のツールでした。現在フルリニューアル規模の作り直しで新しいバージョンを作っているという所もあり、安定感がないように感じて断念しました
  • 次また検討する機会があれば一番良くなっていそうな気がしました(有料化もしているような気もしますが)

Easypanel

  • 一部機能が有料なもののホスティングするというレベルではサービス数も無制限でUIも使いやすく一番よかったです
  • ただ気に入って試用しているとゼロダウンタイムを謳っているもののダウンタイムがあることに気付き、どうにも調整できなかったため断念しました
    • 問題発生時にソースも公開されておらず、現状無料の範囲での使用ということもあり報告する移行何も手が出ないのがもどかしかったです
  • ソースコードは昔はOSSで公開していたようですが、今は非公開になっています
  • 多少のダウンタイムを許容できるならテンプレートも多く使いやすく楽しいので、個人的にイチオシではあります
share